2003年6月8日 桧原湖 ボート編 By.菅野晴彦

2003年6月8日に総勢8名にて桧原湖遠征に行ってきました。
フローター組6名、ボート組2名に分かれての釣行となったのですが、ボート組の菅野晴彦氏が桧原湖遠征ボート編の釣行レポを作成してくれました。
菅野氏は俺以上にデンジャラスな男だ。気を引き締めて読むベシ!


 体調不良にも関わらず、道楽坊主氏からとびうお艇の後部シートを奪取してまで来てしまった檜原湖。
体調はまだ完全復活していない。
出航前の2度のトイレが気になりはしたが、やさしいとびうお氏が酔いどめをくれた。
飲んでからそれがとびうお氏が飲む予定の薬だったことが分かり顔が青ざめたとか、笑ってごまかしたとか・・・

 他の同行メンバーに挨拶という名のチャチャ入れをしにこたかもりキャンプ場を後にする。
水を得たとびうお艇は羽を広げるかのように白波を立ててキチガイどもの居るキャンプ場へ向かった。
休日とは言え、ボートの数はかなり多い。まるでトーナメントでもしているかのようだ。
どうやってそこまで移動したのか分からないフローターや手漕ぎボート。エレキのみで横断している強者もいれば、轟音とともに抜き去っていくバスボートまで多種多様。なんと華やかなことか。

 フローター軍団は出航直前だった。
極限状態で眠いはずの目がみな赤くギラギラしている。 さすがキチガイは違う。
そんな連中をよそに、出来立てほやほやの自作ルアーをテストした。 かなり私好みに仕上がったが、檜原湖の釣りではしょせん通用しないことは分かっている。 2度と結ぶことはなかった。
そのうちでっかいラージを仕留めてやる。

 どこに行こうかというとびうお氏の問いに、キャンプ場の南側エリアを私は選んだ。
数年前にきた時に、見えバスが多かったのが脳裏に焼きついていたからだ。
景色を見ながら移動開始。
ほどなく見覚えのある風景に出会う。
そうここだ。岸に近づくと若干濁りはあるもののすぐにベッドが見えた。
「居るよ」と声を掛けた時はボートの真下にバスがいた。うろうろするものの逃げようとはしない。ポストであることはすぐに理解できた。
とびうお氏がワームを落とす。しかし食ってくる気配はなかった。
私も常吉をリグって軽くキャストした。着底と同時に流されるまま何もせず底の感触を確かめているとグンっと重くなった。とりあえず合わせる。
乗った。
久しぶりのスモールは呆気ないほど簡単に釣れた。が、ジャンプ一発でフックオフ。
針が小さいとなんとまぁ簡単にはずれることか。感触は味わえたからいいか。
同じやり方で流しているとすぐまたヒット。
今度はジャンプさせないように寄せてくる。ジジジ・・・とドラグを鳴らしながらボートの縁まで寄せて一気に抜いた。
ラインがプッチンと切れたが、バスはボートの中に。
4lbだってことを忘れてた。
いつもの30lbの調子でやると痛い目にあいそうだ。そうそう、感激が足りないが初めてのスモール30アップ。
あまりに呆気なく釣れたもんだから、今までの苦悩をすっかり忘れてしまっていた。記念撮影をしてもらってリリース。

 調子よくアタリがある私を見てとびうお氏に火が着いた。
ジグヘッドとラバジを使い分けながら見えバスを狙っていく。でも次のアタリはまたもや私だった。
こんなに簡単に釣れていいものか?ベッドのバスって釣りにくいものだという概念が吹っ飛んでしまう。
サイズダウンはしたものの、またも30アップ。
とびうお氏の後部シートは釣れるという噂は本当のようだ。
とびうお氏の一本目はそれからすぐだった。やはり30アップ。見えるバスはだいたいその大きさばかりか?
それぞれ何本か追加したあと、またベッドを守るバスを見つけた。とびうお氏が狙う。やはり呆気なく釣れた。
リリースした後、私はそのバスが守っていたベッドをまだ見ていた。するとバスが戻って・・・いやどうもバスじゃない。
30くらいのマス系の魚のようだ。
程なくして今度は40は軽く越えていそうな魚が現れた。するとマスの数も1匹から2匹、3匹、4匹と増えていく。
でかい魚が追い払っているようにも見えたが、集まってきた魚はみな卵を食べにきたようだ。
この魚たちはいったいどこにいたのか?
でかい魚はバスのように見えたので、とびうお氏と私と交互に食わせてみようと試みた。
一瞬とびうお氏の必殺ワームを食ったように見えたが魚の下に入っただけだととびうお氏は言う。
結局なんの魚か分からないままどこかに消えて行った。そしてマス達も。
ベッドの卵を食いつくすまでそう時間は掛かっていない。
檜原湖ほどの多種多様な魚の宝庫ともなると生存競争がすさまじいということか!
その激しさに私もとびうお氏もショックが隠せなかった。
加瀬沼の平和なバスが嘘なのかもしれない。
魚の多い場所ではきっと同じような生存競争が繰り広げられているのだろう。
多くの釣り人にはそれが見えていない。私もその一人だった。

 さらに南に移動しながら釣り続けた。
いつのまにかルアーがハードルアーに変わっていた。一向にバイトしてくる様子がない。
水深もあるからベッドのバスが食いつくこともないだろう。
進行方向がボートで埋まっていたので、大きく移動しようというとびうお氏の提案に賛成し、フローター軍団の様子を見ながら北に向かう形をとった。

 キャンプ場からそう遠くない位置でみな釣りしていた 。
ぽつぽつ釣れているようで、どうやらボウズの人はいないようだ。
ところで主催者であるベスト氏はどこか?
少し北に移動してみるとどこまで行ってきたのかえっちらおっちら戻りながら釣りしているベスト氏を発見。
彼は食べようとバスを何本かキープしていた。
情報交換する。フローターからは水中が見えないので、はっきり状況が掴めないまま鋭い感で釣りしていた。
何度かこの時期の釣りを経験しているベスト氏はさすがによい釣果を出している。
水深2〜3mのところを狙って歩いていたという。
実はその水深が一番ベッドの多い水深だった 。そしてさっき見た光景を伝える。
ベスト氏の釣りがそこから少し変わったかどうか・・・そのあと目にするベスト氏はほとんどフライマンと化していた。

 キャンプ場から少し北は2〜4mのシャローが広がっていた。
とびうお氏も気づいていただろうか。かなりの数のベッドがあった。しかしそのほとんどはからっぽである。
トップを投げつつ、ふとまた常をキャストする。 また呆気ないほど簡単に釣れてしまった。
結構沖で掛かったが、これもまたベッドのバスだっただろうか?
さっきの光景がまた脳裏に浮かぶ。
何本か追加してとびうお氏の気になるという北側の場所へと大きく移動することにした。と見せかけて、とびうお氏のトイレ休憩でこたかもりを経由。
その後月島をちょっとだけやって北へ向かった。

橋の下に来た。
雰囲気の良さに期待しながらトップを投げた。
とびうお氏はルアーをローテーションしながら釣っていく。
私は大きく振りかぶって沖に伸びているオーバーハングの先にルアーを落とした。着水から3〜5秒おいて水柱が上がった!
今まで見たことの無い形の水柱だった。 バスが吐いた水がそのまま上がったように見えた。
魚の感触は得られなかったが、ちゅぼっという聞いたことの無い音とともに私の驚きと喜びが混じった。それからの私はトップの頻度が上がった。ようやく私らしさが出てきたようなそんな気がした。

  10時を回ったころ、お腹を満たしに軍団のいるエリアに戻った。
次々と上陸がはじまったかと思うと、ほどなくして青空の下で宴会がはじまった。
むさぼりながらしょうもない話で盛り上がる。キレイに食べ尽くされていく様は人間様の生存競争の証か?
蛙とハルセミの鳴き声を聞きながら、にこやかな競争がしばらく続いた。バスを食べることは無かったが。
お腹が満ちると元気が出てきた。みな自然と湖上へ足が向く。バスウ氏だけが死んでいた。

水面を駆って再度北へ向かう。
今度はさっきの対岸へ着けた。今までと違って赤土が目につく。 ベッドもあまり見えない。見えてもバスはいない。
さらっと流した後、さらに北へ向かった。
突然ボートが減速した。驚いてとびうお氏の顔を見ると彼は魚探に何かを見つけたようだ。
ベイトが浮いている。
水深は15〜17mぐらいだっただろうか?
10mラインに僅かに群れの影が映っている。 とりあえずキャストしてみた。
ここで釣れたらかっこいいね。なんていいながら手を変え品を変え、いろいろ試してみた。
突然アラームがけたたましく鳴り響いた。魚探に目をやると魚探が真っ黒だ。どれだけの魚がいたのだろう?5mから下が真っ黒である。
私らの下を見えない影が蠢きたっていると思うとぞくぞくしてきた。
投げて投げて投げまくった。しかし、ラインに当たる感触が1度あっただけ。しばらくして画面が白くなった。
頭の中も真っ白になった。いったいなんの魚だったんだろうか?
その後もしばらく粘ったが、一向に魚の気配は感じられず、ガマン汁が溜まり始めた。今日はワームでしか釣れない。せっかく来たのだから楽しもうと私らは錨潟に入ることにした。

午後に入ると少しボートの数が減っていたような気がした。
それでもここは誰もが知っている有名ポイントだけに盛況である。
聞こえてくる会話は東北訛りがあまり聞かれない。関東から来ている人が多いのだろうか?八郎潟に出向く足が檜原湖に向いても、バサーならさほど疑問を感じないだろう。
錨潟の中は水族館だった。スモールマウスバス、ラージマウスバス、ブルーギル、鯉、ニゴイ、鮒。水温が20度もある。さすがにマスだけは入れない水温か。どの魚も警戒心がない。水面には何か見えない壁でもありそうに思えてくる。初めて入ったという錨潟にとびうお氏が興奮していたように見えた。
うろうろするうち、細い抜け道を通って狭苦しい場所へと入った。ギルがいっぱいである。
とびうお氏と私はギル釣りに励んだ。ギルを狙っていたところにスモールが来ると、なんだスモールかととびうお氏に落胆される。
そこで熱くなった私はさらにギルに食わせようと頑張っていると、突然水面が割れる音がした。「フィーッシュ!」というとびうお氏のロッドはしっかりバスを掛けて弧を描いていた 。 しかも掛けたルアーがケロールと来たもんだ。
悪魔だ。
私より先にトップで釣るとはなんという大罪!
極悪非道な行為に血が昇った私は、愛するルアーをマシンガンキャストする。どっぱんどっぱん音が鳴った。ただの着水音だが。
ボート1台がやっとの場所だったのに皮の向けて無さそうな若いあんちゃん二人の乗るボートが入ってきた。安そうなスピニングでワームを投げている。私のキャストする場所が無くなった。とりあえずあんちゃんの狙っている場所に私も投げた。何も言わないから、私も何も言わない。先にその場を出てさらに奥へと向かった。
移動の最中も私のキャストはキレイに決まりまくる。 でも水面はなかなか割れない。きっと見えないガラスが私のルアーと魚の間にあるに違いない。
奥まで来るとベッドだらけの場所があった。ここはまだ守っているバスが多い。しかし、それ以上に異様なのがギルとニゴイの多さだ。
虎視眈々と狙う魚たちからバスが必死に卵を守っていた。
とびうお氏がそのうちの一匹を掛けた。すると予想通りギルとニゴイの卵の奪い合いが始まった。
すばやくリリースするもしばらくバスは帰って来なかったが、どうにかすべての卵が無くなる前に帰って来れたようだ。
錨潟の中のバスはスレていた。
しかし、コツを掴むとさほど苦にせず釣れてくる。
あまり面白みが感じられなくなってしまっていた私はとりあえずルアーを放っていた。釣れなくともいいなとも。生存競争の中なれど、魚たちを見ているだけで安らぐ気がした。
底の見えないエリアを流した。
私は今まであまり使ったことの無かったジタバタアライくんを投げていた。8割ぐらいの精度でキャストが決まる。
今日も調子は悪くない。
キャストが決まるとそれだけでうれしい。のんきに構えていると細いブッシュの中で着水ヒットが起こった。 ジャンプさせたらバレるかな?と思いつつ、軽くジャンプさせて遊んだ。あぁ〜至福。ようやく生き返った気持ちになる。
しかし、よく聞かせれていたスモールの出方ではない。 でかいペンシルで水深のあるところから沸き上がってくるバイトが見たい。そんな私の気持ちととびうお氏の気持ちが重なり、迫る夕暮れを前に大きく移動する決意を決めた。 向かった先は月島。
日の当たるところをどっかんどっかん投げまくった。一向に魚の気配が感じられず、すぐに移動を開始。月島の北を流すが、そこも不発。ワンドに追い込むやつがいるかもしれない。そんな期待からキャンプ場前に入る。
キチガイどもはまだ湖上にいた。誰一人諦めた顔をしていない。
こいつらの殺気はきっとバスに警戒心を起こさせていることだろう。私はどんな小さなボイルも見逃さず、それをめがけて投げまくった。もうすぐ日が落ちそうだ。一人二人と上陸が始まる。最後に残ったのはベスト氏のみ。
そんなときに突然後ろでいい感じのボイルが起きた。すかさずジタバタアライくんを落とす。どっかーん!出たが乗らず。とびうお氏がペンシルで狙う。ちゅぼっ!食った。
「フィーーーッシュ!」ひときわ大きく声を張り上げる。反応したのは近くにいたベスト氏と、いつのまにか生き返っていたバスウ氏。静かに狙っていたのは道楽坊主氏か?
ひときわ大きな音が鳴った。坊主53氏がびっくりしてのけぞっていた。周りのみんなも驚いていた。取り残されていたベスト氏の背中が小さく丸まって見えた。そういえばフライであたりがあったとかなんとか言っていたようだが・・・まぁいいか。
それ以上の釣果は望めそうも無かった。夕闇の足音が聞こえてきたところで上陸となった。もう少し釣りしたい気分を抑えて。

今回の釣行、とびうお氏のおかげで満足することができた。誤解して飲んだ薬のおかげで、釣りの最中は頭の中がすっきりしていた。数々の非礼は許されたい。どうもありがとう。
そして今回もまたキチガイどもに囲まれることができて楽しかった。みんなに感謝したい。月曜日には金曜日にした仕事のこともすっかり忘れてしまうほどストレスも発散でき、これであと1週間は釣りもガマンできることだろう。(って誰かも言ってたな。)

帰り道、右手には空になったペットボトルを逆さに持っていた。休憩予定のSAが近づいてくると、ついウトウトしてしまった。夢まで見ていたようだ。何度合わせを入れて目が覚めたことだろう。あぁ、キチガイはまだ夢の湖上に居た。


さて、菅野氏のレポいかがだったでしょう?
俺以上に逝っちゃってる方でしょ(笑

今回初の試みですが、レポ作成してくれる方がいらっしゃれば、今後も公開していきたいと思います。
面白いレポございましたら、どしどしお寄せ下さい。

同時公開のフローター編はこちらから→2003年6月8日桧原湖遠征 フローター編